2016年2月

  • 2016.02.12

使用済み核燃料は乾式貯蔵で―特別レポート「核廃棄物管理・処分政策のあり方」から 〔原子力市民委員会〕

 東京電力福島第一原発の事故で、自衛隊のヘリコプターが上空から使用済み核燃料プールに海水を投下しようとしていた映像を覚えている人は多いでしょう。過酷事故ではプールが冷やせなくなり、原発事故を一気に拡大させる源であることを世間に知らしめたシーンでした。  現在、使用済み核燃料はおよそ17000トンが各原発サイトならびに日本原燃の六ケ所再処理工場(青森県)に貯蔵されています。これらのほとんどがプールに […]

  • 2016.02.08

テロ対策の無理 〔筒井哲郎〕

 東北電力女川原発を昨年11月4日に見学しました。印象に残ったのは、テロ対策という目的で、本人確認や原子炉建屋内の入門管理で空港の金属探知機のようなゲートをくぐらせることです。さらに進むには2重扉を通らなければなりません。登録した人物以外の侵入を許さないというゲートチェックをしているに違いありませんが、武器を持って暴力的に破壊する集団にはまったく対抗できない、ソフトなゲートシステムに見えます。   […]

  • 2016.02.03

核廃棄物の全容を知るために 特別レポート「核廃棄物管理・処分政策のあり方」〔原子力市民委員会〕

「増え続ける汚染水」 「指定廃棄物の処分場に住民は反対」 「使用済み核燃料プールの余裕わずか」 「高レベル廃棄物処分の適地探し」 「中間貯蔵施設の整備難航」……。 原子力発電が生み出す核廃棄物は、発生源や汚染レベル、固体や液体といった状態によって呼び名が細かく区分されています。それぞれの問題だけで議論されがちで、よほど詳しい人以外には問題の全貌を掴むのが難しくなっていました。東京電力福島第一原発事 […]